痛気持ち良さを生み出す理論
●痛気持ち良さの感覚は、脳の「島皮質(とうひしつ)」で生み出される
身体が疲労しエネルギーの枯渇が起きると、エネルギーを回復するような刺激、例えばマッサージを受けた時に感じる「エンドルフィン」のような快感ホルモンを身体が求めた時に島皮質※は活動する。
体が疲労すると島皮質が活発になり、マッサージを受けたいという欲求が高まる。
※ 島皮質は飢餓や渇望といった身体状態を作り、食べ物や薬物への衝動を生み出す。島皮質は薬物乱用者が薬物の渇望を引き起こすような刺激を受けたときにも活動する。
●島皮質には前部と後部が存在する
《島皮質前部》体のある箇所の感覚神経終末から痛みの情報が入力され、痛みを認識する箇所。
《島皮質後部》外部からマッサージなどによる刺激を受けた時、触覚や温度感覚、視覚や嗅覚、マッサージ刺激により快感ホルモンであるエンドルフィンの分泌などの情報が島皮質後部に入力され、気持ち良さを認識する箇所。
●島皮質の前部と後部の情報が交叉し生まれる感覚
島皮質後部へ入力された感覚的な情報は、島皮質前部へと伝えられるが、島皮質後部からの情報に島皮質前部からの情報加味され、統合された情報になる。
この体の内側で感じる痛みの感覚(=島皮質前部)と、体の外側からの刺激で感じる気持ち良さの感覚(=島皮質後部)の情報がミックスされ、痛気持ち良い状態になる。