耳鳴りの施術法
☆定義:
難聴→聴力の低下
耳鳴り→外界からの音の刺激がないのに感じる音感
耳鳴り患者の多くは難聴、めまい、耳閉塞などの耳症状を伴い、耳疾患による耳鳴りは多いが、脳血管障害・高低血圧・糖尿病・貧血・甲状腺腫などの全身疾患、あるいは自律神経系や精神的な要因などによっても耳鳴りは生じる。
☆施術の適応となるもの
無難聴性耳鳴→聴力検査で聴力障害がないもの。
☆症状
自覚的な聴力低下はなく耳鳴のみ訴える。耳鳴の自覚的な表現はキーン、ジーンが多い。頚肩のコリ、後頭部の重圧感を伴う事が多く、疲労・睡眠不足・精神的興奮により耳鳴が悪化し、睡眠・安静により耳鳴が改善する事が多い。
☆施術目的
自律神経を調整し、内耳の血流改善を目的に施術する。耳周囲、後頭部の圧痛・硬結・筋緊張などに注目して施術する。
☆施術例
後頭部に対して軽擦法・圧迫法・揉捏法を施す。特に後頭部下のツボ(風府・天柱・風池・完骨)に対しては圧迫法・揉捏法を施し、耳垂(耳たぶ)の後方の部のツボ(翳風)に対して持続圧迫法を行う。
耳鳴はよく肩こりを伴っている事がある為、肩上部・肩甲間部のツボ(肩井・肩中兪・肩外兪・天宗)を中心に揉捏法・圧迫法などを行う。さらに腕の施術を行い、循環を促進する事も必要である。